浸透圧

本や映画の考察・感想・批評など

はじめに

 このブログは私が読んだ本、見た映画の感想・批評を述べるものです。それに伴って作品内のメタファーの読解・考察をすることがあり、ネタバレを含むことが予測されます。そのため、ネタバレが嫌な方は、是非該当作品を読んでからこちらに戻っていただけますと嬉しく思います。

 ここでの感想や批評はただのオタクが自分の意見を述べるものであり、「これが正しい」という主張ではありません。作品に触れる、又は作品を深めるきっかけにして頂けると幸いです。また、当ブログへのご感想、ご意見がありましたら、是非お知らせください。こちらのコメントでも、Twitter(@mashiroshirosuk)でも結構です。

 作品とは作者と受け取り手によって完成する一種の現象であると私は考えています。作者の提示したものに受け取り手が意味を付与し解釈することによって、作品は膨らみと広がりをみせるものと思います。自分なりの解釈を発信して、一人でも多くの方にその作品や読み方を知ってもらい、その読者がそれぞれに独自の意味と解釈を獲得することで、好きな作品の世界を広く深くしていきたい。そんな野心があります。

 水と濃度の異なる溶液が半透膜(水分子は通すが、水に溶けている分子は通さない膜)を介して隣り合うとき、濃度を一定にしようとして、水分子だけが半透膜を透過して分散することを浸透といいます。このとき浸透を受ける側の溶液に加わる力が浸透圧です。きゅうりを塩漬けすると水がでてくるあの現象のことです。

 私という半透膜の内側に作品という別の要素が入ってきて、変わっていく。その力や過程を残しておきたくて、このブログをはじめました。願わくば、ここに書かれるものが、また誰かの一部になりますように。